ブログについての簡単な説明
by morimoto-dc
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カテゴリ:ムシ歯( 4 )
『虫歯は食生活習慣病』vol.4
前回の続き

患者: なるほど、外側からの力も虫歯に関係しているんですね。

森本:それを僕ら歯科医は外力と呼んでいる。で、歯の表面はエナメル質
という硬いもので覆われてるんだけど、その内側は象牙質といって
エナメル質より少しやわらかい構造となっている。
   外力によって、クラックが入ってしまうと、クラックから簡単に酸が
   象牙質に浸入してしまう。

患者: 対応策ってあるんですか?

森本: あるよ。フッ素を歯に塗ってやると歯質は強固になる。フッ素を塗っ
    た歯は口の中のphが4.5にならないと溶け始めないんだよ。

患者: フッ素を塗ってないと歯はph5.5で溶け始めるんでしたよね。フッ素
    が歯にイイと聞いたことがあるんですけど、本当だったんですね。

森本: そうなんだよ。だから、年に3~4回程度歯科医院でフッ素を塗布して
    もらうと、クラックがあってもフッ素によってある程度は修復される
    んだよ。

患者: 外力っていうのは歯並びと関係があるのですか。

森本: そう、咬合力、噛み合わす力が影響している。虫歯になってからの治
    療はもちろんだけれども、虫歯そのものの予防の為に、機能的に正し
    い歯並びに誘導してあげることが僕ら歯科医の務めでもあるんだよ。
    正しい歯並びだと虫歯予防はもちろん、歯周病の予防にもつながるし
    ね。

患者: なるほど、今までの先生のお話で、虫歯になるメカニズムが良く分か
    りました。同時に虫歯が食生活習慣病であるということも納得できま
    した。森本先生、どうもありがとうございました。

森本: どうもありがとうございました。
by morimoto-dc | 2007-05-19 00:00 | ムシ歯
『虫歯は食生活習慣病』vol.3
前回の続き

森本:でも、中には、子供に甘いものを与えてダメという歯医者さんもいるけど
    子供はチョコレートとか甘いものを食べたいよね。

患者: 大人の私でも食べたいですが・・・(笑)。

森本: そうだよね(笑)。子供にオヤツを与えるのは全然OKだけど、与えるなら、
    いつ与えるかを考えて与えましょうということだね。
  (下図を見ると、ゴハンとゴハンの間に間食すると、歯の溶解が一気に進む
   ことが分かります。クリックで図がハッキリと見えます。)
f0048208_9453276.gif














患者: これで安心して甘いものを食べることができますね。虫歯の原因はこれだけな
    んでしょうか?

森本: いや、他にも原因があるんだね。今までの話で、歯が酸によって溶けるのは分
    かったよね。

患者: はい、分かりました。

森本: では、酸によって歯が溶けるのなら、歯の表面全部が溶けて虫歯にならないと
    おかしいよね。でも、実際は全部ではなく歯と歯の間などの一部分が虫歯にな
    っている。これは、何でなん?ということになるよね。
f0048208_9432192.jpg









患者: そうですね。何でなんですか?

森本: それは何故かというと、普段、口を動かしていると、自然と歯と歯が接触して
    いるんだよ。歯ぎしりとかもそうなんだけど。歯と歯が接触した時の衝撃がダ
    イレクトに脳やあごの骨などに伝わらないように歯が揺れて衝撃を吸収してい
    るんだよ。
    また、歯は、成長と共に動くし、常に隣同士の歯と歯が接触して擦れている状
    態にある、このような部位から虫歯になっていくんだよ。
    更に、こういう箇所は、歯磨きをしても中々磨ききれないからプラーク(歯垢)
    が溜まっていっちゃう。毎日、フロスでの掃除も中々出来ないよね。
    加えて、こういう箇所にはクラックといってヒビが入っていることが多い。この
    クラックの中に酸が入ってしまうと唾液の力では対応しきれなくなって虫歯に
    なってしまうんだね。


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by morimoto-dc | 2007-05-18 00:00 | ムシ歯
『虫歯は食生活習慣病』vol.2
前回 の続き

森本:ところが、食事と食事の間に間食をすると、歯が修復される間もなく口の中で
   再び酸がつくられ、口の中のpHが低下して歯が溶け続けてしまう。
   ついには、歯の修復が追いつかなくなって、虫歯になってしまうんだね。

患者:でも、間食をしないっていうのは現代人にとってはキビシイ話ですよね。少な
   くとも私はムリです。

森本:そうだよね。で、ここに興味深いデータがあるんだけど、スウェーデンのビペ
   ホルム精神病院で2つのグループに分けて実験をしたんだよ。一つは食事が終わ
   ってすぐにトフィー(キャラメルのような甘いお菓子)を食べさせたグループ
   と、二つめはいつでも食べたい時にトフィーを食べさせたグループに分けたと
   ころ、食事の時だけ甘いものを食べさせると、虫歯の発生は少ないんだけど、
   食事と食事の間にオヤツとして甘いものを自由に食べさせると、虫歯の数が著
   しく増加することが分かったんだよ。

患者:それはビックリな話ですね。

森本:そう、しかも、ゴハンとゴハンの間にオヤツとして8個食べた人より、3倍の
   24個のトフィーを食事の時間ゴハンと一緒にに食べた人の方が、虫歯の発生
   は少なかったんだよ。

患者:その話は更にビックリな話ですね。

森本:これで分かったように、食べ方が非常に重要なんだね。

患者:なるほど、それで『虫歯は食生活習慣病』ということなんですね。

森本:そうなんだよ。分かった?

患者:非常に良く分かりました。


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by morimoto-dc | 2007-05-17 00:00 | ムシ歯
『虫歯は食生活習慣病』vol.1
今回から数回にわたり、虫歯について,患者さんとの対話形式で
分かりやすくお伝えします。


患者さん(以下 患者):今回は小さいお子様をお持ちのお母様方が興味を
   持っているであろう、"虫歯"について先生にお話をお伺いします。
   森本先生、よろしくお願いします。

森本:よろしくお願いします。

患者:さて、早速ですが、そもそも虫歯って何が原因なのですか?
f0048208_9192454.jpg










森本:虫歯は患者さんもそうだと思うけど、虫歯菌が原因で虫歯になると一般的に思わ
   れてるよね。虫歯菌を退治すればそれでおしまいと思われているけど大間違い
   なんだよね。

患者:私も虫歯菌が原因と思っていました。

森本:口の中にはたくさんの菌が生息している。虫歯菌と言われているミュータンス
   菌も菌の中の一つなんだけど、全体の菌の数のうち0.1%にも満たない数しかい
   ない。このほんのわずかなミュータンス菌を殺せば虫歯を予防できるという考
   え方には問題があるんだね。

患者:問題と言いますと??

森本:ゴハンを食べると、口の中の菌は食べ物の中に含まれている糖分を酸に変える
   んだよ。そうすると口の中のph(ペーハー)が5以下になる。歯はエナメル質と
   いう硬いもので覆われているんだけど、口の中のphが5.5以下になると急激にエ
   ナメル質が溶けてしまう。つまり、歯が酸によって溶かされることによって虫
   歯になってしまうんだね.

患者:では、口の中を酸性から中性に戻さないといけないですね。

森本:そうなんだよ。でも、ご飯を食べると唾液がいっぱい出るよね。唾液にはアル
   カリ性のものが多く含まれていて、酸性に傾いていた口の中が中性になってい
   くんだね。そして、酸によって溶け出された歯の成分が、唾液によって再び歯
   に沈着していく。これを1日3回ご飯を食べるたびに繰り返しているんだね。
   口の中のミクロの世界では歯が一時的に溶けるのは当たり前のことで、溶けて
   も唾液によって修復が行われているから、普通に食事をしている分には何の問
   題はないんだよ。つまり、唾液によって修復される時間を長く取ってやるとい
   うことが大事なんだよ。(下図参照  クリックするとグラフがハッキリ見えます)
f0048208_9395831.gif















患者:つまり、ミュータンス菌が悪いとかではなくて、モノを食べるとミュータンス
   菌を含む口の中の菌が酸を作り、その酸が歯を溶かす。だけど、唾液によって
   溶けた歯が修復されるということですね。唾液の力って凄いんですね。

森本:その通りだね。ミュータンス菌だけが酸を作るのではなくて、口の中にいるほ
   とんどの菌が酸を作るんだよ。だから、ミュータンス菌だけ駆除したら虫歯に
   ならないというのは大間違いということなんだよ。

患者:なるほど、良く分かりました。


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by morimoto-dc | 2007-05-16 00:00 | ムシ歯